川面に顔をつけた途端に溢れ出た感動。
水深たった30cm程度の世界で起こっていたドラマ。
何事も俯瞰で見ていては分からない、ということを改めて教えてくれた。
今回は彼らの生態について少々。
川で生まれた彼らは、その後海に出て、約4年ほどで生まれた川に戻ってくるそうです。
そこで、最後の仕事として繁殖し子孫を残し命果てる。
なんとも哲学的な命の営み。
この写真では上の個体がオス。下がメス。
体色・顔つきが全然違いますね。
この写真は、ペアになったオスがメスに体を震わせて擦り寄り、産卵を促す求愛をしているところ。
こちらはメスの産卵床作り。
ヒレを水底に叩き付け、砂を掘り産卵をするためのベットを作っています。
体全体を使って、とてつもないパワーを爆発させます。
横で観察している僕の体も、水流をうけてグラグラと揺れていました。
メスを奪うため、ライバルのオスに噛みつく。
自分の遺伝子をいかに多く残すか、これが生物の最大のテーマ。
厳しい競争を勝ち抜いた強い遺伝子だけが引き継がれる世界。
観察のコツは、倒木のように動かないこと。
ひたすら自然に身を委ねることで、生き物たちも素の姿を見せてくれます。
僕の体やカメラにもお構いなしにぶつかってきます。
【光の方へ】
ペアになったオスメスが、暖かな色の西日に向かって行く様がとても印象的でした。
この景色が、この命が、ずっとずっとこれまで通り続いてくれることを願うばかりです。
伸でした(@^^)/~~~