名古屋のダイビングスクール潜水屋Ti-Da

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クマノミの話 番外編

先日からクマノミの話を続けています。

もしかして性転換してる?

という事に気付いてから、色んなことが見えてきて、新たな仮説を立てそれを検証しています。

 

で、今日は「もしかしてこの子の血縁関係の誰かに沖縄出身の人おるかも!?」という話をしようと思ってたんだけど、この一連の話をみんなにしていると「そもそもなんで同じ個体ってわかるん???!!!」という質問を頂いたので、それについて解答します。

 

確かにそりゃそうよね、365日24時間見張ってる訳じゃないし、魚ってフラフラ泳ぎ回って色んなとこに行くもんだと思うもんね。

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マグロ等の回遊魚の場合は一生を旅人として過ごすので住所不定ですが、大概の魚たちは家があって生活圏があって地に足付けて暮らしています。海の中にも街があるんです。

 

なので、いつもの時間にいつもの場所で井戸端会議している面々は同じ顔ぶれなんですね~。

 

特にクマノミの場合はイソギンチャクを住処にしているので、活動範囲はめちゃくちゃ狭いんです。インドア派なわけ。同じイソギンチャクに住んでるクマノミは、ほぼ引越しすることなく一生を終えます。

 

とはいえ、100%絶対に引越しないというわけではないですし、なんかのタイミングで入れ替わってる可能性もあります。

 

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「じゃあどうやって同じ個体だって見分けてんのよ??!!」ってなるよね。ここはなってなw

 

実は多くの生き物には個体を識別するポイントがあるんです。

その個体にしかない特徴が出る部分があるんですね~!

ザトウクジラは尾びれの形や柄。マンタは黒斑の位置。シマウマの縞模様も一頭一頭違うしね。

 

で、クマノミの場合は白いラインの模様が一匹一匹微妙に違うんです。

上の画像の2匹と、下の画像の子と見比べてみて下さい。

P7050872

お分かりいただけましたか?

微妙な違いではありますが、ラインのカーブの具合がそれぞれ異なっており、最初の画像の手前の個体と2枚目の画像の個体のラインが同じであることがわかると思います。

 

なので、性転換したこの個体は同じ個体なのだーーー!!!

 

 

これまで僕はガイドとして、ただ単に生物を紹介するという事に薄っぺらさを感じてきました。

スレートに「クマノミ」ってだけ書かれても味気ないでしょ。

 

例えば、観光地に行きます。美しい景色でした。で、割とすぐ「ふーーん」ってなったことない?でも、その景色が出来上がるまでの歴史や背景を併せて知る事が出来たらより楽めるはず。僕は「ふーーーん」じゃなくて、前のめり気味に「へぇーーーー!!!!」って言ってもらえるガイドを目指し意識していました。

 

で、毎日潜るわけではない都市型イントラに戻って、なかなかそんなガイドをすることは難しいだろうな、と思っていたのですが、そんなこたーーないね。時間をかけてじっくり潜って行けばいろんな事に気付くことはできる。これからも濃いガイド、興味深いガイドを目指して行こうと思います。

 

Funny(おもろい)だけじゃなく、interesting(興味深い)もね。

 

で、このブログも、今まで書いた生物に関するブログも、どっかのだれかのなにかの一助になれば、と思って書いています。

 

ちなみに、クマノミの寿命ってどのくらいだと思う???

実はけっこう長生きなんですよ~。久米島でずーーっと観察してたハマクマノミなんて10年以上生きてたな~

 

長なった長なったwww

伸でした(@^^)/~~~